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2007.08.06 片山健さんのギャラリートークその1
katayama.jpg

片山健さんのギャラリートークに行ってきました
地元に出来た市営の小さなギャラリー
(これ、我が市にしてはいい仕事じゃないの~とちょっと評価してるのですが)
この夏休みは、片山健さんの原画展と
それにちなんだワークショップを開催しています
原画は「ぼくからみると」「タンゲくん」が全点(たぶん)
「こっこさんとかかし」「むぎばたけ」から数点です
「ぼくからみると」がワークショップでもテーマとなっていて
この絵本についてのお話から始まりました
片山健さんの、誠実かつ丁寧でとつとつとした語り口に
ますますファンになってしまいました

長くなります↓
「ぼくからみると」は残念なことに昨年、絶版になったのだそうです
この絵本ができた経緯から、絶版となったいきさつまでを語ってくださいました
これはもともと、福音館の「かがくのとも」のために作られたもので
高木さんの原案をもとに、編集部からの依頼がきたそうです
当時、お子さんのために「かがくのとも」を取っていた片山さん
これは良い機会だとかねてより「かがくのとも」に対して
抱いていた思いを、力説したのだそうです
いわく、科学絵本だからとしてもあまりにも絵がお粗末である
絵本なのだから、やはりもっと絵は芸術性のあるものでないといけないのではないか…
力説するまでは楽しいのだけど(笑)その後は本当に大変だったそうです

「かがくのとも」であるから、現実に忠実でなければならない、
高木さんは、始まりから終わりまでを同じ瞬間でと希望している、
でもそんな写真集のようなものでは、自分が描く意味がない…
実に1年もかかったそうです
舞台となる場所も、水辺の生き物も、草木や樹木も
実際に水際に存在するものを調べて
当時はそれらの長々しい正式名称も全て言えるほどだったそうです
自転車からの景色の見え方も、実際に自分が何十回も自転車に乗って
まぶたに焼き付けたのだと話していました
絵本に出てくる「かやねずみ」は高木さんご自身がお好きで
とても観察していていろいろ教えてくれただけでなく
巣まで実際に届けてくれたのだそうです

そうして紆余曲折の末、完成した絵本でしたが
近年になって問題が生じました
そのかやねずみの登場する場面、父ネズミがえさを探しに出かけているのですが
近年の研究で、かやねずみのオスは子育て(家庭)に関与しないということが
あきらかになり、そのことが読者からも指摘されたそうです
高木さんが逝去された今となっては、編集部と片山さんで解決策を講じなければなりません
いろいろ検討された結果「近年の研究で今ではこれこれという事実が
明らかになっていますが、当時はまだよくわかっていませんでした」
といった断り文を巻末に入れるという案が出されました
片山さんもいろいろ悩まれたそうですが
この話を聞いて「なんだつまんねぇや」という思いが強かったのだそうです
「かがく」ゆえにノンフィクションであること
なおかつ芸術的で「絵本」であること
それに対しての強い思いがあったからこその「なんだつまんねぇや」だったのだろうと思います
この絵本、視点を変えるとモノの見え方もこんなに違うんだよというのが
テーマでもあるのに、なんだか皮肉なような気もします
片山さん」は何度か「とにかく、なんだつまんねぇやと思ってしまったのです」
と話していらっしゃいました
そのキモチがどうしても強くて、絶版にすることを受け入れたのだそうです

ずいぶん長くなりました
明日に続きます
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